脳内モノローグ日記

サッカー(主にマリノス)の観戦記やら好きなエンタメの感想を書き綴っています。よろしくお願いします。

映画「サバカンSABAKAN」感想〜忘れていた何かを思い出す夏の名作〜

概要

1980年代の長崎を舞台に、2人の少年が繰り広げる冒険と、それぞれの家族との愛情に満ちた日々を描いた青春ドラマ。

1986年、夏。斉藤由貴キン肉マン消しゴムが大好きな小学5年生の久田は、夫婦ゲンカばかりだが愛情深い両親や弟と暮らしている。ある日彼は、家が貧しく同級生から避けられている竹本と、イルカを見るため海へ出かける。溺れそうになったり不良に絡まれたりと様々なトラブルに遭遇しながらも友情を育んでいく久田と竹本だったが、やがて別れを予感させる悲しい事件が起こる。

久田の両親を尾野真千子竹原ピストル、大人になった久田を草彅剛が演じる。

ドラマ「半沢直樹」の脚本などテレビや舞台の脚本・演出を手がけてきた金沢知樹

映画初監督を務め、萩森淳と共同でオリジナル脚本を執筆。

 

キャスト

番家一路
原田琥之佑
尾野真千子
竹原ピストル
村川絵梨
福地桃子
ゴリけん
八村倫太郎
茅島みずき
篠原篤

泉澤祐希
貫地谷しほり
草彅剛
岩松了

 

感想

邦画にも夏に見たい一作が色々あるけれど、

そこにまた加わるのではないかという程に見直したくなる一本でした。

 

まず、田舎の夏休みを凄く丁寧にキレイに描かれていて、

夏の海や雲が凄く美しく写っている。単純にあの場所に訪れたくなってしまう程に。

 

そして、出演するキャストが絶妙にハマっていて、違和感を全く感じさせない。

そして、主役の子役二人がとてもナチュラルで感情が自然に入っていく。

夏休みの摩訶不思議な冒険とかではないのだけれど、

少年達の一日の小さな冒険の中に起こったドラマが凄く心に刺さる。

 

その後のストーリーも素晴らしくて惹きつけられる。

特に父親役の竹原ピストルさんが魅せたダサかっこいい父親役はとても素晴らしかった。

島に向かう出発の朝のシーンや二人の別れの後の父親としての振る舞いなど。シビれた。

 

また、作品全体で登場シーンは多くないがナレーションで入る草彅剛さん。

彼の持つ良い意味でクセが無く、自然に耳に入っていく。

そのまま作品を邪魔をせず、引き立てていくのは流石としか言えない。

 

ミッドナイトスワンの躍進から、大河へと続き、存在は確実に確固たるものに

なりつつあるのだろうなと再認識させられた。

 

大人になるにつれて、使用しなくなった別れの「またね」という言葉。

こんなに素敵なワードだとは思いませんでした。

まさか、年齢を重ねて「またね」の3文字でここまで感情を揺さぶられるとは思わなかった。

 

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オススメ度

★★★★★